ニュースを比較してみるブログ

世にあふれるニュースを報道のされ方を比較、掘り下げていきます。国際、政治、経済を主に取り上げています。やや右寄りの傾向あり。

【まとめ】9月にもっとも読まれた記事TOP5

9月1日〜9月30日の間、このブログで読まれた記事TOP5を集計しました。関心の高かったテーマは何だったのでしょうか?

 

◯第5位

【国際】レノボPC使用禁止令発令!?ハッキング用工作が見つかる(8月2日)

8月初めに取り上げたニュースですが、レノボPCの問題については根強い関心があるようです。もちろんこのニュースの真偽、つまりレノボが実際にハッキング工作を本当に行ったのか、またそのハッキング工作が実際にどのように使われたのか、については賛否あるようです。ただすくなくとも「ハッキングが可能になるような部品が含まれていた」ということは事実のようで、リスク回避の意味でもレノボPCを避けている、という声も聞かれました。

 

◯第4位

【政治】消費税増税の集中点検会合はじまる、景気落ち込みに懸念も(8月27日)

これまた8月に取り上げたニュース。消費税増税の可否が間近に迫っていた中、その動向に関心が集まったのでしょう。この会合では結果的に賛成が7割を超えるなど、一部では「出来レースなのでは?」との声もささやかれましたが、結果的に今日取り上げたように、消費税率引き上げが決定しました。ただ、この会合では消費税増税した際の経済政策についてもさまざまな提言があり、それがきちんと反映されていくのか、今後の国会審議に注目していきたいところです。

 

◯第3位

【私見】秘密保全法は是か非か(9月17日)

藤原紀香さんがご自身のブログで取り上げて一躍話題となった特定秘密保護法案、いわゆる「秘密保全法」。国民の知る権利が損なわれる、報道の自由が失われる、など強い反対意見がありました。寄せられたパブリックコメントは9万件にのぼり、その8割が反対意見だったそうです。もちろん、知る権利の侵害などは論外ですが、一方で日本にはスパイを防止する仕組みがなく、国家機密がだだ漏れになっている、という状況があります。国民の安全と自由はある程度トレードオフの関係にある、ということも忘れてはなりません。

 

◯第2位

【ビジネス】食品スーパー「税抜き価格表示に統一」、値上げ誤解を回避(6月30日)

6月末の記事ですが、9月に入って多く読まれるようになった記事です。第4位の記事と同様、消費税増税が間近に迫るなか、消費税増税の影響がどのように出てくるのかに関心が高まってきたためでしょう。ただ、一部スーパーでは誤解のないように消費税を含めた「総額表示」にするところもあり、消費者の反応を慎重に検討しているようです。

 

◯第1位

【経済】東京オリンピックの経済効果は約3兆円、150兆円と試算する専門家も(9月9日)

さて、第1位は9月7日の最終プレゼンテーションで決まった東京オリンピックの経済効果に関する記事です。このブログの日々の平均PVは300〜500程度なのですが、この記事をアップした9月9日は一気に1500PVを記録するなど、その関心の高さがうかがわれます。「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」を3本の矢として安倍首相はさまざまな経済政策を打ち出しています。それに加えて経済効果の高いオリンピック招致に成功した、とあってさらなる経済回復にはずみがつく、との期待が寄せられています。一方で「東日本大震災の被災地復興が置き去りにされるのでは?」との懸念も寄せられており、これらの懸念を払拭していく政治手腕が安倍首相ならびに猪瀬東京都知事に求められます。オリンピック開催まであと7年。安倍首相がプレゼンテーションした通り「放射能汚染はまったく心配ない」といえる状況になっているのかどうか、注目したいところですね。

 

以上、9月にもっとも読まれた記事TOP5でした。

 

 

【経済】消費税だけではない!?10月から値上げされるものさまざま

昨日とりあげたように、2014年度からの消費税引き上げが確実となりました。消費税法附則18条、いわゆる「景気条項」がクリアされたとして、予定通り8%に引き上げる、と1日夜、安倍首相が首相官邸の記者会見で発表しました。消費税は所得税のように現役世代が負担するものではなく、広く一般国民が負担する形となるため、消費への影響が懸念されています。

 

当方はホームベーカリーでパンをよく焼きます。そのため強力粉を常備しているのですが、つい先日スーパーに買い出しにいきましたら強力粉の値札に「近日中に値上げします」との注意書きがありました。円安の影響?と思ったのですが、どうやら値上げはさまざまな商品に及ぶようです。

 

  • 牛乳・・・1リットル当たり約10円値上げ
  • 小麦・・・政府売り渡し価格4.1%値上げ
  • ごま油・・・メーカーが10%以上の値上げ
  • 豆腐・・・約20%の値上げ
  • 日本酒・・・2〜7%の値上げ
  • 食品トレー・・・6%程度の値上げ
  • 海外旅行・・・パックツアーを3〜10%値上げ
  • 自動車保険・・・1%程度の値上げ
  • 厚生年金負担・・・16.766%から17.120%に負担引き上げ

 

これらの負担が増える一方、

 

  • 年金給付額・・・国民年金666円、厚生年金2349円の引き下げ
  • 児童扶養手当・・・0.7%引き下げ

 

これらは引き下げられます。

牛乳や小麦などの食品の値上げは主に円安と原材料費の高騰が原因です。牛乳に関しては乳牛に与える飼料が高騰しているための値上げです。昨年12月の衆院選で自民党が圧勝してから始まった円安の影響がマヨネーズなどにじわじわと反映されてきていましたが、今回ひろくさまざまな食品や商品にその影響があらわれるようです。

消費税増税が発表されたタイミングで負担が増え、給付が減るとなると消費への影響は避けられないでしょう。景気は上向いてきている、とはいわれていますが、一般の給与にはまだまだ十分反映されておらず、綱渡り状態が続く可能性が考えられます。

その一方で最低賃金の値上げ、電気料金の値下げなどがあり、単純に負担が増加するだけではなさそう。

 

  • 最低賃金・・・全国平均で15円値上げの764円
  • 電気代・・・全国の電力会社で13〜58円の一斉値下げ

 

負担増に比べれば微々たるものでしょうけれども、多少は各種値上げショックを緩和できるのかもしれません。

 

安倍総理大臣は、消費税率の引き上げに備えた新たな経済対策について、「目先の経済を押し上げるだけの一過性の対策ではない。社会保障の充実や安定などのためにお願いする負担を緩和しながら同時に、将来にわたって投資を促進し、賃金を上昇させ、雇用を拡大する。まさに『未来への投資』だ」と述べたうえで、ことし12月上旬に5兆円規模の経済対策を策定する考えを示しました。

(NHK“来年4月から消費税8% 首相会見”)

 

昨日の首相発表ではこのように、消費税増税とセットで行われる経済対策は単に一時的なものではなく、企業の投資拡大を促し、社員の賃金をアップして所得を継続的に拡大していくことを目的としている、としています。

その先のシナリオとしては、昨日このブログで取り上げたように、冷え込んだ消費を拡大することで市場に流通するお金の流れを良くし、そこから社会保障費など今後拡大していくであろう歳出のための財源を安定的に確保していく、という流れが考えられます。ただ、そのためには企業が収益を溜め込まずきちんと社員や社会に還元していく仕組みが必要です。

 

「私は法人対個人という考え方をとらない。長いデフレの間、企業は、投資や従業員への還元を行わずに、ため込んできた状況がある。企業にとって投資をしたり従業員に還元したりしていかなければ、損をしていく方に変えていく。企業が国際競争力に打ち勝ち、賃金という形で従業員へ還元し、それが消費に回っていければ好循環に入っていく」

(NHK“来年4月から消費税8% 首相会見”)

 

安倍首相は昨日の会見でこのように述べ、企業が収益をためこまない仕組みを考えていることがうかがえます。事実、この考え方がうまく機能するとしたら、多少の負担増も気にはならなくなるでしょう。

 

短期的にみると、さまざまな商品の値上げに加えて消費税増税と家計への負担が増えていきます。それに対して経済政策がうまく機能するのか、ぜひ注目したいところです。個人的には、増税の前に経済政策を行ってみて、それがうまく機能し始めた段階での消費税引き上げ、という形の方が良かったとはおもうのですが。

 

 

【ソース】

10月スタートの暮らしにかかわる変更がたくさんあった
NAVERまとめ

 

 

【政治】消費税8%決定へ、復興法人税の前倒し実施で景気対策

政府が2014年4月から予定通りに消費税を5%から8%に引き上げることを10月1日に発表することが9月30日に明らかになりました。あわせて6兆円規模の景気対策を打つことも発表する予定です。

経済対策として、企業の継続的な賃上げを支援する所得拡大税制、設備投資を促進する投資減税に加え、2014年末に廃止予定だった復興法人税を2013年末に前倒しすることを検討しています。企業の成長を促しそれを賃金に反映させて増税分と相殺する、という考え方のようです。

また、個人向けには住宅ローン減税と低所得者向けの現金支給など、消費税増税のショックを和らげる政策を議論しています。

 

【復興特別法人税】

  • 2013年度末に1年前倒しで廃止することを検討
  • 設備投資拡大から賃金上昇、消費拡大の好循環につなげる
  • 廃止分の不足は13年度補正予算で穴埋めする方向
  • 復興特別所得税は維持する

【賃上げ】

  • 経済産業省などで主要企業の賃上げ動向を調査
  • 雇用者所得を増やすための税制を拡充。13、14年度中に給与総額2%以上(12年度比)引き上げ企業に減税措置。15年度は3%以上(同)の企業が対象

【投資関連税制】

  • 生産性の高い新規設備導入で16年3月末まで費用の全額償却か最低3%の税額控除
  • 研究開発促進のため、試験研究費の増加分の最大3割を税額控除

(SankeiBiz)

 

SsnkeiBizがおおまかに景気対策をまとめています。これらの政策によって増税ショックを和らげ、回復し始めていると思われる日本経済に水をささないようにする方針のようです。

 

閣議決定案では、経済対策により「デフレ脱却と経済再生に向けた道筋を確かなものとする」と説明。公共事業や雇用対策など5兆円規模の13年度補正予算で増税の影響を和らげ、経済の底上げや成長軌道への早期復帰を目指す。

中国新聞

 

おそらく、これらの経済政策は一定期間が経過した後、解除されるものと思われます。

 

消費税増税によって得られる税収増と今回行う予定の景気対策分の支出のバランスはどうでしょうか。試算によると、消費税を1%引き上げると約2兆円の税収増になる、と言われています。ということは、消費税を8%に引き上げることで約6兆円の税収増になると見込まれています。それに対して6兆円規模の経済対策を行うのですから、単純にみると差し引き0になる計算です。

ただ、ここで単純に「差し引き0になるのならやる必要がないのではないか」と考えるのは早計です。消費税を増税して他の部分を引き下げる、というのは税収構造を大きく変える、ということを意味します。

所得税や法人税、所得に応じて変動する住民税などは景気に左右されやすい、というデメリットがあります。一方、消費税は5%に引き上げられて以降、約10兆円と税収が安定しています。つまり、政府としてはまず安定した税収を確保することが目的であり、今回打ち出す6兆円規模の経済対策も永続的なものではない、という点に注目すべきです。

 

復興法人税を前倒しで廃止する、ということは企業の負担を軽くする、ということです。ここがポイントで、法人税を一部引き下げることでそれが社員の賃金増に反映され、結果的に所得増につながることを政府は期待しています。そのため、わざわざ賃金を継続的に上げる企業に対して優遇税制を設定しているわけです。

 

つまり、市中に出回るマネーの量を増やして消費意欲を高め、そこから安定的な税収を確保する、という狙いが見えてきます。

※復興法人税の廃止によって震災復刻のための財源が減る可能性がありますが、復興特別税は法人税のほか、所得税と住民税にも上乗せされています。ですから、復興のための財源が消滅するわけではありません。

 

ただ、これはうまく機能しないと悲惨なことになります。廃止された復興法人税分を社員の賃金に還元せず、会社の内部留保として残してしまうことになれば、一般市民に対して税負担だけがのしかかることになります。そうすれば、消費意欲が減衰し、さらに経済を悪化させることになります。こうならないよう、企業が賃上げをするとより有利になる政策を打つ必要が出てきます。

 

報道では12月上旬までに経済政策の詳細をまとめ、2013年度補正予算と2014年度予算案に盛り込んでいく予定となっています。安倍首相がどんな精度設計をしてくるのか、注目したいところです。

 

 

 【ニュースソース】

「復興法人税の前倒し廃止」が目玉、政府で行われている「経済政策」議論の内容とは?【争点:アベノミクス】
ハフィントンポスト

税制改正、脱デフレへ企業動かす 投資や賃上げで減税1兆円
日本経済新聞

経済対策6兆円規模 首相、消費税8%きょう表明
中国新聞

経済対策5兆円、年末に補正=安倍首相、1日に消費増税表明
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

減税規模2兆円、与党合意 首相きょう消費増税表明
日本経済新聞

経済対策5兆円・減税1兆円も、政府の経済対策が判明
朝日新聞

安倍首相:経済対策 減税規模は1兆円
毎日新聞

政府 新たな経済対策をまとめる
NHK

安倍首相、消費税8%発表へ…5兆円経済対策も
読売新聞

「税制改正大綱」原案明らかに 減税での賃上げ 主要企業検証
SankeiBiz

 

 

【社会】嫌韓デモ隊への暴力で反対派グループの男ら逮捕

9月8日に東京・新大久保で行われた朝鮮学校無償化の撤廃を要求するデモ隊に暴力をふるったとして、警視庁公安部は反対派グループのメンバーである自称自営業添田充啓(40)、自称介護士木本拓史(42)の2名を暴行や脅迫の疑いで29日までに逮捕しました。両容疑者はいずれも容疑を一部否認しています。

 

逮捕容疑は8日正午ごろ、東京都新宿区大久保1の路上で、デモに参加していた無職男性(36)ののど元を強く押し、別の無職男性(42)の顔をたたくなどした疑い。

日経新聞

逮捕容疑は8日正午ごろ、東京都新宿区大久保の路上で「東京韓国学校無償化撤廃」を掲げるデモに参加していた男性2人の顔をたたいたり、首を絞めたりした疑い。

サンケイスポーツ

 

各紙報じているように、デモ隊に対して首をしめる、顔をたたくなどの暴力行為を行った模様。こうした暴力行為は、昨今高まっている「在日特権を許さない市民の会在特会)」による拝外デモとそれに反対するいわゆる「レイシストをしばき隊」との衝突によるものです。

 

公安部によると、添田容疑者は「男組」というグループの幹部で、反対派の「レイシストをしばき隊」などと活動。この日はデモ開始直後に、デモの常連だった男性らに因縁をつけたという。

(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)

 

今回逮捕された容疑者もこのレイシストをしばき隊と関わりがあったとされています。このレイシストをしばき隊とは、

 

その名のとおり、「ネット右翼」をレイシスト(過激な差別・排外主義者)であると位置づけて、その邪魔をする、しばくことを目的としている。

公式サイトでは「しばき隊という名前ですが、しばきたいだけです。実際にはあくまで非暴力でお願いします。」と、暴力的な行為には否定的な立場を取っており、あくまでネット右翼系の政治団体の行き過ぎた行為(周囲への暴言、暴行等)を阻止することを目指している非暴力団体であった。

そして2013年2月23日、見事に在日特権を許さない市民の会桜井誠に暴行を加え(?)、しばくという実績を残すことに成功した。

ニコニコ大百科単語記事: レイシストをしばき隊”)

 

このように人種差別(=レイシズム)に対する反対運動として自らを位置づけていますが、その活動は主に在特会をはじめいわゆる嫌韓デモに対する妨害や暴力行為と見られています。

 

つい先日、あらゆる人種差別の撤廃を訴えるデモ「東京大行進」が行われました。しかし、残念ながらその当日、韓国人男性が靖国神社に放火目的で侵入、逮捕されるという事件が起こりました。このように日本に対して差別、暴力を振るう相手を前に「差別撤廃」を要求するのはいかがなものか、と考えてしまいます。

 

この「レイシストをしばき隊」、暴力団が絡んでいるとも言われています。また、民主党有田芳生氏が支援していることでも知られています。

 

日本人の竹島奪還デモ終了後にデモに参加した日本人に襲い掛かるレイシストしばき隊。彼らは同時に反原発デモを主催している在日韓国朝鮮人たちである。そしてその暴力集団を援護しツイッターで日本人らを挑発し続ける有田芳生参議院議員。

NAVERまとめ“暴力集団レイシストしばき隊と有田芳生参議院議員”)

 

くわしくはリンク先を見ていただくとして、反日的な活動を展開する勢力を日本の国会議員が支援する、という状況は異常であると思います。

 

今回の逮捕でレイシストをしばき隊の実態が明らかになれば、どちらに理があるかはっきりすることでしょう。

 

 

【ニュースソース】

“ヘイトスピーチ”デモで衝突、顔叩いた疑いで逮捕
毎日放送

右派系市民団体のデモ参加者に暴行した疑いで男2人逮捕 新宿区
FNN

ヘイトスピーチデモ 反対する男2人逮捕
読売テレビ

嫌韓デモに暴行容疑、対立グループの2人逮捕
サンケイスポーツ

在日排斥デモ参加者に暴行容疑 反対グループ男ら逮捕 警視庁公安部
MSN産経ニュース

デモ参加者に暴行の疑い 東京、男2人逮捕
日本経済新聞

在特会デモ:参加者に暴行の2容疑者逮捕 警視庁
毎日新聞

反ヘイトスピーチの男ら逮捕 デモ参加者暴行容疑
テレビ朝日

排外デモ参加者に暴行=容疑で反対グループ男ら逮捕—警視庁
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版