ニュースを比較してみるブログ

世にあふれるニュースを報道のされ方を比較、掘り下げていきます。国際、政治、経済を主に取り上げています。やや右寄りの傾向あり。

【経済】東京オリンピックの経済効果は約3兆円、150兆円と試算する専門家も

東京オリンピック開催による経済効果が話題になっています。東京都の試算では2013年〜2020年の間に約3兆円としています。ただし、この試算はオリンピック開催に直接関わる経済効果を見積もったものであり、関連するインフラ整備やオリンピック開催による日本のイメージアップ効果、アピール効果は含んでいません。観光産業の成長やスポーツ人口の増加による消費拡大も含めて考えると150兆円程度の経済効果が生まれるのではないか、とする専門家もいるようです。

 

9月8日、国際オリンピック委員会(IOC)は2020年のオリンピック開催地を東京に決定しました。福島第一原発事故がまだ収束していないこともあり、東京開催は難しいのではないか、との見方もあった中での決定でした。

昨年12月の衆院選で自民党が圧勝して以降、民主党政権下でデフレと円高に苦しんでいた日本経済が回復基調を見せています。もちろん、期待先行で実質がともなっていない、との批判もありますが、まったく期待ももたれずにデフレが進み急激な円高と株安で日本経済に壊滅的な打撃を与えた民主党政権よりはずっと良い状況です。自民党政権はさまざまな経済政策を打っていますが、今回のオリンピック開催は経済再生の追い風となるでしょう。

 

東京都は、関連施設の建設など直接的な経済効果を3兆円としていますが、これは長野オリンピックを下回る数字です。首都高速道路など老朽化したインフラの整備を前倒しすることで、数十兆円の経済効果が期待されています。また、観光産業の成長やスポーツ人口の増加などの潜在的な効果も合わせると100兆円を超えると専門家は指摘しています。

(テレビ朝日)

 

テレ朝が報じているように、これを機に老朽化したインフラの補修が進む可能性があります。

昨年12月に山梨県の笹子トンネルが崩落した事故は記憶に新しいことと思います。笹小トンネル崩落事故で、高度成長期時代に作られたインフラが著しく老朽化している事実が明らかとなりました。

高速道路の法廷耐用年数は60年とされています。しかし、今から56年前の東京オリンピックの際に作られた高速道路や建造物に使われているコンクリートは通常よりも耐用年数が短い、とも言われています。

 

小林氏は調査の結果、道路の橋梁やマンションといったコンクリート建造物の品質が、東京五輪の開かれた1964年を境に変わり、それ以降に建設されたものの寿命が短くなっていると指摘する。

例えば1970~75年に建設された山陽新幹線の場合、コンクリートの材料に海砂が使われた。塩分が含まれているため鉄筋の腐食が早まり、コンクリートの劣化が進むとする。この問題は1983年にNHKで特集されたが、当時の国鉄の担当者は否定していた。さらに、旧日本道路公団が実施した品質調査によると、東名高速道路が開通した1969年までに使われたコンクリートに比べて、1972年以降のものは、砂量が4%、水量が6%増加していた。

J-CAST高度成長期の道路やトンネルが危ない! 「コンクリート劣化」の恐怖”)

 

もしこれが事実であれば、笹子トンネルのような老朽化による事故が頻発する可能性が考えられます。2020年のオリンピック開催を機に、老朽化したインフラの改修工事に取りかかっても良いのではないでしょうか。

これまで、各自治体は費用がかかる、ということで改修工事には消極的でした、しかし、オリンピック開催となれば話は別です。この機に合わせて各地のインフラが整備されるようになれば、公共投資で雇用も拡大します。7年後、と期限がきられればいつまでも先延ばしにすることはできなくなるでしょう。

ただ、こうした経済効果の試算に対し、批判があるのも事実です。

 

ただ専門家からは厳しい声も。評論家の大宅映子氏は「地方都市なら経済面で起爆剤になるかもしれないが、東京は成熟していて、もう伸びしろは少ない」と指摘。

(スポーツニッポン)

 

もともと東京のオリンピック開催プランは既存施設を可能な限り利用することでコストを抑える、というものでした。交通網も発達しており、あえて新しく作る施設やインフラはそれほどない、したがって経済効果としてはそれほど多くは見込めない、という意見です。ただ、上記の老朽化インフラのように手をつけられるところはいくらでもありますから、単純に「成熟しているから伸びしろがない」という批判もいまいちあたらないように感じます。

 

このようにオリンピック開催で日本の経済再生に追い風が吹くことは間違いなさそうです。ただ、多くの国が懸念しているように、オリンピック開催までに福島第一原発事故が収束するのか、という問題が残っています。安倍首相は最終プレゼンテーションで「汚染水は完全にブロックされている」と発言したそうですが、その点については疑問の声もあがっています。

オリンピック開催は今日明日のことではありませんから、7年の間に原発事故が収束し、加えて東日本大震災の復興が大きく前進することを望みます。

 

 

【ニュースソース】

五輪開催の経済波及効果 3兆円の試算
NHK

“東京五輪”の経済効果 100兆円超の見方も
テレビ朝日

東京五輪、経済効果4・2兆円…ホテルなど特需
読売新聞

経済効果は推計3兆円 政権に「追い風」
MSN産経ニュース

経済効果は3兆円超え=3%の成長押し上げも-「最大のアベノミクス」の声
時事通信

強い日本復活へ!東京五輪、経済効果3兆円
サンケイスポーツ

東京五輪の経済波及効果は約3兆円?専門家から厳しい声も
スポーツニッポン

 

 

広告を非表示にする