【国際】スノーデン氏が新たに6カ国に亡命申請、仏と伊は亡命拒否
米国国家安全保障局(NSA)の情報収集問題を暴露し、現在ロシアに潜伏中の元CIA職員エドワード・スノーデン氏が新たに6カ国に亡命申請をしていることがわかりました。スノーデン氏はすでにベネズエラなど約20カ国に亡命申請をしていますが、フランスとイタリアは4日に亡命拒否を発表しています。スノーデン氏はロシアにも亡命申請を行いましたが、自ら撤回しているようです。
スノーデン氏の行動にはウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジ氏が大きな影響を与えている、とされています。ロシア潜伏中のスノーデン氏に南米エクアドルへの亡命申請を勧めたのもアサンジ死とみられていますし、香港からロシアへ身を移したのもアサンジ氏の関係者だったとみられています。
この問題でのウィキリークスのアサンジ氏の果たす役割がますます多くのあつれきや憤りを生んでいる。エクアドルの当局者らは、スノーデン氏の運命を利用しようとするアサンジ氏の試みにいら立ちを感じている。アサンジ氏は今週、欧州諸国にスノーデン氏を歓迎するよう要請するオピニオン記事を執筆し、米監視プログラムを世界中に暴露したスノーデン氏に各国は恩義があると主張した。
(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、アサンジ氏がスノーデン氏の話題性などを自らの利益のために利用しようとしている、とのこと。
スノーデン氏の父親、ロニー・スノーデン氏の弁護士、ブルース・フェイン氏は「この問題に対するウィキリークスのアプローチが、エドワード・スノーデン氏が表明した動機を著しく損なったことは否定できない。スノーデン氏の動機は主に、政府の監視状況や秘密法、合衆国憲法修正第4条を米国の議題とすることだった」と述べた。
(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
として、現在のスノーデン氏の境遇が、彼が本来目指したものから大きく外れてしまい、その原因を作ったのがウィキリークスのアサンジ氏である、と断じています。
スノーデン氏登場のニュースは世界中で大きく報じられ、大きな話題となりました、しかし、最近では新しい情報も大きく取り上げられることはなく、急速に話題性を失っているように見えます。
米政府の個人情報監視活動を暴露した米国家安全保障局(NSA)の元契約職員エドワード・スノーデン容疑者の魅力は薄れつつあるようだ。米国の国家機密を漏えいしたと自ら名乗り出て、世界中の反米主義者のヒーロー的存在となった同氏は今や、ロシアのプーチン大統領に翻弄されている。大統領は旧ソ連国家保安委員会(KGB)の出身で、世界の名だたる独裁主義者の1人だ。
(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
ウォール・ストリート・ジャーナルは社説でこのように書いています。スノーデン氏はもともと、米国政府の管理国家的な体質に意義を唱える目的で情報収集問題を暴露したとしています。しかし、その後の潜伏先が香港、ロシアと米国よりもさらに管理国家色の強い国であったことが災いしたようです。
【ニュースソース】
【社説】スノーデン氏よ、誤った国に導いたウィキリークスのガイドはクビだ
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
フランス と イタリア も スノーデン 氏 の 亡命 拒否
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
スノーデン元CIA職員、さらに6か国に亡命申請 ウィキリークス
AFPBB News
新たに6カ国に亡命申請 ウィキリークス発表
MSN産経ニュース