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【政治】山本太郎氏、国会質問主意書数トップも内容は社民福島氏と酷似

7月21日の参議院選挙後の臨時国会で、東京選挙区から当選した山本太郎氏が質問主意書提出数トップだった、と話題になっています。山本氏が提出した質問主意書件数は6件、民主党・長妻氏と社民党・福島氏の5件を抜いてのトップでした。話題のもととなった日刊ゲンダイの記事によりますと、

 

各質問のテーマも一枚看板の「脱原発」だけではない。「TPP」「地域別最低賃金」「生活保護制度」など、意外や多岐にわたる。具体的な質問項目は山本のHPで閲覧できるが、かなり専門的知識に裏付けられた内容だ。こう言っちゃなんだが、俳優上がりの40に満たないアンちゃんが、ひとりでまとめたとは思えないデキなのだ。

日刊ゲンダイ

 

としており、その背後には優秀なブレーンがついている、とのこと。ところが、この質問主意書の内容について、ある疑惑が持ち上がっています。

 

7月の参院選で初当選した山本太郎参院議員が先の臨時国会で提出した「生活困窮者自立支援法案に関する質問主意書」が、社民党福島瑞穂前党首提出の質問主意書と酷似していることが9日、分かった。政府の答弁書の手続きには多くの時間とコストがかかるだけに、政府関係者は「意図的に同じ内容の質問主意書を出したとすれば税金の無駄遣いだ」と指摘している。

(MSN産経ニュース)

 

山本氏が提出した主意書の内容が、福島氏のものと酷似していた、というのです。内容が酷似していたのは記事中にある「生活困窮者自立支援法案に関する質問主意書」で、一部文言が変わっている程度の項目から一字一句同じ項目まであったそうです。この事実に対し、山本氏の事務所は

 

山本氏の事務所によると、両氏とも同じ専門家から文案を提供してもらったという。事務所内の手続きミスで、そのまま提出したといい、「今後このようなことがないようにしたい」とコメントした。

(MSN産経ニュース)

 

このようにコメントしており、福島氏と同じ専門家をブレーンにつけていることが明らかとなりました。この事実自体は「同じ質問をして政府の手をわずらわせた」という批判を持ち上げるだけですが、一方で山本氏が福島氏とおなじブレーンを使っている、という点が気になります。

 

2人は反原発や反TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)など政策面で共通する点が多い。社民党は参院選で山本氏を支援したほか、参院選後は福島氏が山本氏に統一会派結成を要請した。福島氏は先月25日、「山本氏にとっても活動の範囲が広がる。どういう立場であれ、仲良くやることでは一致した」と述べている。

ZAKZAK

社民党と山本氏の接近は参院選直後からささやかれていました。一部のうわさでは参院選惨敗の責任をとって党首を辞任した福島氏の後がまに据えられるのではないか、などともいわれています。

山本太郎氏の訴える政策は脱原発、反TPPなどの点で社民党共産党と一致しています。社民党共産党は政策面では大きな違いがありません。しかし、6月の東京都議選、7月の参院選で躍進している共産党はわざわざ山本氏の人気を借りる必要もないのでしょう。一方で総崩れになった社民党はなんとかして党の勢いを盛り返す必要があります。そのような思惑からも、社民側から山本氏に接近している、というのはアリでしょう。

また、山本氏の支持団体として話題になった過激派左翼の中核派(“【政治】山本太郎氏に公職選挙法違反の疑い、過激派との関係も”)と福島氏はつながりがあるといわれています。共産党は表面的には中核派と対立していますから、そういう意味でも、山本氏と社民党の親和性は良いのでしょう。

 

離婚隠し騒動や公職選挙法違反疑惑など、まだまだ話題のつきない山本氏ですが、今後どのような動きをしていくのか、興味深いところです。

 

 

【ニュースソース】

質問主意書の提出数 堂々トップは山本太郎
日刊ゲンダイ

山本太郎議員の質問主意書、社民・福島氏と酷似 事務所は「手続きミス」
MSN産経ニュース

山本太郎氏、社民に急接近!? 質問主意書、福島前党首のものと酷似
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