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【政治】流用された復興予算を執行停止の方針

東日本大震災の復興予算が復興とは関係のない事業に流用されていた件について、根本匠復興相は4日、予算の執行停止を行う方針を示しました。流用されていたのは復興予算のうち、地方自治体などの基金を通じて使われるもの。基金化することで使途が不明になってしまうため、事態の発覚が遅れていました。

 

この方針に対し、中日新聞では反発の記事を掲載しています。

 

東日本大震災からの復興を目的に国が自治体などに配分した復興予算が趣旨と違う使い方をされているとの指摘がある問題で、県には少なくとも二つの基金に計八十一億円が支出されていた。国は問題がある事業の停止や返金を検討するが、古田肇知事は四日の会見で「国が示したルールにのっとってやっている」と反論した。
(中略)
古田知事は、事業計画などについて国と協議を重ね、了解を得た上で実施していると強調。「国から具体的な話は何も来ていない」とした上で「ルールを変更するなら、なぜ今になって変更するのか」と疑問を呈した。中国新聞

 

岐阜県知事の発言のようです。この発言に「ルールを変更するなら〜」という部分がありますが、そもそも復興予算を流用できるような仕組みを作ったのは民主党政権。復興予算流用が広く知られるきっかけとなったNHKの「追跡復興予算19兆円」が放送されたのが9月9日、民主党政権の終わりの方です。その後、12月末に自民党政権になり、ようやく半年です。復興予算流用は広く問題視されており、「なぜ今になって変更するのか」という反論は的外れにうつります。

 

また、同じような批判を日刊ゲンダイも掲載しています。

 

麻生太郎財務相は4日の閣議後の記者会見で、東日本大震災の復興予算流用問題で「復興庁と財務省が共同して精査中だ。早急に結論を出したい」と話した。根本復興相も「使途を厳格化し執行停止を含めた対応をできるだけ早くしたい」と述べた。復興予算の流用問題は以前から指摘され、明るみになっていた。今ごろ「できるだけ早く」なんていってるのはヤル気のなさの表れだろう。日刊ゲンダイ

 

問題が発覚してから今にいたるまでを時系列で考えれば、この批判も的外れであることがわかるでしょう。

 

 

【ニュースソース】

復興予算流用問題、政府ほとんどやる気なし
日刊ゲンダイ

復興予算流用 「執行停止も検討」と根本復興相
地震予測検証 / 防災情報 ハザードラボ

「流用」復興予算、停止要請へ
日本経済新聞

流用問題で復興基金「執行停止」検討へ 根本大臣
テレビ朝日

復興流用基金の凍結要請へ 財務省、自治体などに
朝日新聞

復興予算81億円を基金化
中日新聞