【ビジネス】ウナギの高値続く、稚魚の仕入れ量25%減で
昨年に続いてウナギ価格が高騰しそう、とのニュース。
30日に水産庁が発表した調査結果によるとウナギの稚魚であるシラスウナギの漁獲量が12万トンと不漁だった昨年の20万トンからさらに25%減。国内消費されるウナギの99%が養殖なため、小売価格に直結するのだそう。
価格が上昇すると消費も減り、今年4月の卸売価格は同4209円と、5000円近くまで高騰した昨年5月に比べれば下落した。ただ、一昨年の約1.5倍となお高水準にある。輸入ウナギの大半を占める中国や台湾でも稚魚の漁獲量が低迷しており、今年の流通量は昨年を下回りそう。水産庁幹部は30日、「小売価格が下がる要素はない」との見通しを示した。(毎日新聞)
水産庁は、卵から育てる技術を開発するために民間企業と意見交換会を開くなどして稚魚の価格抑制を目指すと説明している。養殖ウナギはほとんどが雄で産卵を望めないため、通常の養殖では難しい雌の育成にも取り組む。(スポーツニッポン)
ウナギの漁獲量減少はうな重などの需要増による乱獲が原因なのだそう。さらに中国や台湾からの輸入量も減少しており、加えて昨今の円安の影響もあり、価格高騰は避けられない様相です。
もともと決して安くはないウナギですが、価格高騰でさらに高値の花となるのでしょうか。
ウナギ価格高騰に関して、昨年ちょっと気になる話題がありました。
テレビ局が鰻の相場を取材 鰻屋が「上がってない」と回答したら「趣旨と違うので他店に行く」と去る(ガジェット通信)
金沢のとある市場の方がテレビの取材を受けた際、「うちではウナギの相場はさしてあがっていない、と話したら『番組の趣旨と違うから他店に取材にいく』といってそのまま去っていってしまった」とのこと。この話はTwitterなどで広まり、「実はウナギ価格は高騰なんかしてないんじゃないか?」と憶測を呼びました。
しかし、ある一店舗の感覚だけを取り出して「価格高騰はウソ」と断じてしまう方がおかしいのではないかと、私は思います。多くのデータから統計をとっている水産庁の調査結果の方がより信頼できるのではないでしょうか。
ニュースは注意して読むべきですが、広まっているネット上の話題にしても、よくよく考えると必ずしも正しいとはいえず、ニュース報道以上に注意して読むべきだろうと思うのです。
【ニュースソース】
ウナギ稚魚仕入れ25%減少で価格高騰も 水産庁が調査結果発表へ
FNN
47NEWS > 共同ニュース > 価格は今夏も“うなぎ上り” 稚魚仕入れ減少、業者悲鳴
47NEWS
ウナギの稚魚「シラスウナギ」の仕入れ量が大幅減 価格上昇
FNN
ウナギ養殖量、40年前に逆戻り=稚魚不漁で高価な「丑の日」に
時事通信
ウナギ、今年はさらに高く? 稚魚価格、9年で10倍に
朝日新聞
今年もやっぱりウナギ高い 水産庁が見通し
スポーツニッポン