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【ビジネス】薬のネット販売解禁を受けドラッグストア業界が自粛解除

安倍首相が5日に発表した成長戦略第3弾である一般医薬品のネット販売解禁を受け、日本ドラッグストアチェーン協会が14日、医薬品のネット販売自粛を解除する、と発表しました。

協会はこれまで、副作用リスクの高い「第1類」(胃腸薬など)と「第2類」(風邪薬など)のネット販売を自粛するよう、会員企業に要請していました。しかし、今回の成長戦略で自粛が事実上意味をなさなくなる、として自粛解除にふみきりました。

 

協会は従来、ビタミン剤など副作用のリスクが最も低い「第3類」の大衆薬のみネット販売を認めてきた。副作用のリスクが高い「第1類」と「第2類」については自粛を求めてきたが、販売を認める。日経新聞

 

ただ、すべての医薬品のネット販売を解除するわけではなく、

 

1類のうち医療用医薬品(処方薬)から大衆薬に移ったばかりの21品目と劇薬4品目の計25品目の扱いについては「厚生労働省の方針が定まっていないため自粛要請を続ける」(宗像守事務総長)。日経新聞

 

として、25品目の医薬品は販売対象から当面は除外する方針のようです。

 

医薬品のネット販売には賛否あり、

 

会合を重ねても慎重派と推進派の溝はまったく埋まらなかった。慎重派は「市販薬の販売には顔色を見る、においをかぐなど、五感をフルに生かせる対面でのカウンセリング体制が必要」と一貫して主張。対する推進派は「それを義務とするならば(薬の使用者でない人の)代理購入を禁じるべきだし、それが必要なほど副作用リスクが高い市販薬は存在しない」と応戦するなど、議論は平行線のままだった。東洋経済

 

頭痛に悩んでいるという徳島市南二軒屋町の会社員山口美恵さん(24)は「仕事が忙しく、なかなか店舗に行って買う時間がない。ネットならいつでも気軽に買えるし、常備しやすい」と喜ぶ。
薬局が近くにない山間部の住民や外出が困難な障害者らにとっても利点は大きいとみられる。
これに対し、徳島市大道1で「つるがや薬局」を経営する薬剤師田村祥祐さん(55)は、安全性が全く確保されていないと指摘する。「自分で風邪と思いこんで風邪薬を買ったり、体質に合わない薬を飲み続けたりするケースが相次ぐ恐れがある。副作用のリスクが高い薬を大量購入しても防ぐことができない」徳島新聞

 

問題になっているのは、それぞれの薬の売り方でした。厚労省が法の施行規則に、副作用の危険が低い第3類以外の第1、2類のネット販売禁止を盛り込んだところ、「ネットでも副作用の危険は伝えることはでき、(直接店頭で薬剤師が販売する)対面販売に比べ劣る点はない」と強い反発が起きました。日本薬剤師会などは「ネットでは対面と同等の安心・安全が確保できない」と規制に賛成しましたが、大手ネット薬局の「ケンコーコム」(東京都港区)などが09年5月、施行規則の取り消しなどを求めて東京地裁に提訴。主張の中心は「薬事法の条文にネット販売禁止の規定はなく、施行規則は無効」でした。(毎日新聞)

 

各紙報じているように、争点は「医薬品の利用者が副作用リスクまで十分理解し、自分の責任で正しく処方できるかどうか」というところにあるようです。ネット販売推進派は「そこまで副作用の強い市販薬は存在しない」とする一方、反対派は「自分の症状に合わない薬を飲み続ける可能性がある」としており、議論そのものが成り立っていないようにみえます。

 

いずれにせよ、医薬品のネット販売は解禁される方向で確定しました。これからは販売する企業のモラルと一般消費者の医薬品に対するリテラシーが問われることになります。

 

 

【ニュースソース】

薬のネット販売解禁へ、それでもくすぶる火種
東洋経済オンライン

薬のネット販売解禁を閣議決定 企業が相次ぎ参入へ
テレビ東京

大衆薬ネット販売解禁、閣議決定 県内から賛否の声
徳島新聞

薬ネット販売:ドラッグストア協会も解禁
毎日新聞

日本チェーンドラッグストア協会、市販薬ネット販売の自粛解除
FNN

医薬品の“ネット販売”の自粛を解禁する 協会
テレビ朝日

薬ネット販売、マツキヨなど大手が相次ぎ参入
日本経済新聞

15歳のニュース:市販薬ネット販売、全面解禁へ 「安全」に不安も根強く /大阪
毎日新聞

薬ネット販売、自粛解除=政府の「全面解禁」受け-ドラッグストア協会
時事通信

薬ネット販売の自粛解除 ドラッグストア業界団体
日本経済新聞

薬局チェーンもネット販売参入へ 業界団体が自粛を解禁
朝日新聞

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