【科学技術】津波の力を利用して閉まる防水扉、京大と日立造船が共同開発
津波や洪水の力を利用して自動で閉まる可動式防水扉を京大と日立造船が共同開発しました。20日に大阪市の日立造船本社でデモを公開しました。
従来の防水扉は電動か人の力を使う必要がありました。東日本大震災の折、停電で防水扉が動かなくなったり、扉を操作している消防隊員が津波に巻き込まれてしまう、といった被害が生じており、防水扉としての機能を十分に果たせませんでした。
今回開発された防水扉は押し寄せる津波や洪水の力を利用するため、電力も人手も不要。浸水してから扉が閉まるため、平常時は通路として使うこともできます。
モーターや制御装置が不要なため、同規模の横引き式ゲートより1〜2割安価で、耐用年数も長くなるという。間瀬教授は「波が到達するまでゲートは開いており、避難の妨げにもならない。地下鉄や地下街の入り口に設置すればゲリラ豪雨対策などにも有用だ」と話している。(毎日新聞)
なかなか興味深いニュース。東北の沿岸部では高さ10mの堤防を建設したり、可動式の防水壁を設置したり、といった津波対策が進んでいますが、この防水扉で地下鉄やビルへの浸水を防ぐ、という効果も期待できそうです。
日立は火力発電所や鉄道など、社会インフラ系の技術に強い会社ですから、今後ともがんばってほしいものです。
【ニュースソース】
電力なし自動閉鎖の水門開発 京大と日立造(京都府)
日テレNEWS24
津波の力でゲート閉鎖 操作不要 リスク回避 京大と日立造船開発
京都新聞
水の力で津波から守れ!新防水設備お披露目
日テレNEWS24
動力不要の防潮壁を実用化 浮力で自動的に作動 京都大と日立造船
SankeiBiz