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【経済】米失業保険新規申請、5年ぶりの低水準

アメリカの失業保険新規申請件数が発表されました。
新規失業保険申請件数は予測の34万5000件を約2万件下回る32万4000件。リーマンショック後の景気後退が始まった2008年以来、5年以上ぶりになります。失業保険新規申請が減る、ということは新しく失業した人が減っている、ということ。経済回復の前兆とも見られます。

4メディアから報道がありました。

 

米新規失業保険申請:予想に反して減少、5年ぶりの低水準
ブルームバーグ 2013/05/02 22:49

米新規失業保険申請件数は32.4万件、約5年ぶり低水準
ロイター 2013/ 05/03日 00:51

米失業保険申請件数、市場予想に反して減少
日本経済新聞 2013/05/03 6:54

米失業保険新規申請、5年以上ぶりの低水準に
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2013/05/03 09:00

 

この発表に対し、ブルームバーグとロイターはエコノミストの見解を引用して状況は決して楽観的ではないことを示唆しています。

 

ジェフリーズのエコノミスト、トム・サイモンズ氏(ニューヨーク在勤)は「雇用主は必ずしも人員を削減しているわけではないが、採用増に積極的なわけでもない」と述べ、「背景にあるのは低い経済成長と、今後の財政政策への警戒だ」と続けた。ブルームバーグ

 

ムーディーズ・アナリティクス(ペンシルベニア州)のエコノミスト、ライアン・スウィート氏は「解雇は問題でない。企業が採用に消極的となっている。このことから、雇用市場が引き続き行き詰っている」(ロイター)

 

日経新聞「ただし、削減数を年初から4カ月間の合計でみると前年同期比ほぼ横ばい。そのうえ4月は景気回復の支えとなっている小売り関連の企業で削減が目立つなど、不透明感も残したとしています。

 唯一、ウォール・ストリート・ジャーナルが「米国の失業保険新規申請者数は5年以上ぶりの低水準を記録した。3日発表される4月の雇用統計にとって明るい前兆となった」と明るいニュースとして伝えています。

この違いは注目しておくべきでしょう。