【国際】韓国の野党議員が竹島に上陸、世論煽るパフォーマンス

韓国の最大野党・民主党の金ハンギル代表ら国会議員12人が13日午後、ヘリコプターで韓国が不法占拠している島根県・竹島に上陸しました。上陸後、韓国国歌を斉唱し、「独島は韓国国民なら誰でもいつでも来ることができるわが国の領土・島だ」と強調、あらためて竹島が韓国の領土であることを主張しました。日本政府は在韓大使館を通じて上陸中止を求めていましたが、受け入れられなかった模様。14日にも与党・セヌリ党が竹島上陸を予定しており、日本政府はこれに対しても中止を求めています。

この動きに対し、外務省アジア大洋州局の下川参事官は駐日公使を外務省に呼び、「日本としては受け入れられない」と強く抗議しています。また、島根県の溝口知事も「事実とすれば極めて遺憾。問題解決のためには両国間で冷静な話し合いが必要であり、政府に国際世論に訴えるなど粘り強い努力を要請する」との談話を発表しています。

こうした韓国の一連の動きは、8月15日の光復節（韓国が日本の植民地支配から解放されたとする韓国の祝日。その真偽には異説ありますがここでは措きます）にあてて反日感情を煽り、国内の不満をガス抜きし、政権の支持を維持する狙いがあるものとみられます。与党に先んじて野党が行動を起こしたのは、すでにパク政権に対して韓国国民の不満が噴出しているため、これを機会に野党の支持を少しでもあげておきたい狙いがあるのでしょう。

韓国取材が長いジャーナリストは、これら一連の行動について、世論向けのパフォーマンスではないかと指摘する。

産経新聞ソウル駐在特別記者・黒田勝弘氏は「反日愛国行動というのは、やったもん勝ち、あるいは、やればやるほど人気が出る。日本を非難するんであれば、どういうことでもOKだと。それが気分がいいというのが、世論の全体の雰囲気ですね」と話した。

（FNN）

FNNが専門家に行ったインタビューによると、韓国においては反日的な行動であれば何をやっても歓迎される、としています。それが過激であればあるほど良い、と。

2012年8月10日には李明博(イ・ミョンバク)前大統領が竹島に強硬上陸しています。支持率が急速に低下していた李前大統領はあわててこのような強行策に出たのでした。元々は大阪で生まれ育ち、親日とはいわないまでも、いわゆる知日派であった李氏が急に手のひらを返したのには急速な支持率低下と、それを手っ取り早く回復するには過激な反日パフォーマンスをする必要があった、という背景があったと言われています。

つまり、韓国においては、反日パフォーマンスは政治家にとって支持を得る簡便な手段となっているようなのです。

こうした状況に対して、興味深い記事がありました。

生野区の自営業の男性（３６）は韓国の報道を受け「いかにメディアの報道とはいえ、一民間企業の意見に過ぎない。そんなものに左右されることはない」とした上で、「韓国は『日本に構ってほしい』という不治の病にかかっている。大多数の韓国人は日本の右傾化など心配していない」と切り捨てた。

（ZAKZAK“【関西の議論】韓国の「日本右傾化」報道に在日コリアンはうんざり　「日本にかまってほしい病…」”）

7月21日の参院選の結果を受けて大阪の在日韓国人にインタビューした記事です。それによると、韓国メディアが日本の動向にいちいち敏感に反応している状況にうんざりしているとのこと。

飲食店従業員の女性は「そもそも自民党は結党して以来、ずっと『憲法を改正します』といってきた。そのことで一度でも戦争が起きたか、今さら何をいっているのかといいたい」と笑い飛ばし、「韓国メディアのお家芸ともいえる日本批判もネタが尽きてきたのではないか。一度冷静に自国の内政をみた方がいい」と語った。

（ZAKZAK“【関西の議論】韓国の「日本右傾化」報道に在日コリアンはうんざり　「日本にかまってほしい病…」”）

このように、在日韓国人は比較的冷静に状況をみている一方、韓国国内の経済は緊急事態に陥っており、治安が著しく乱れている、との報道もみられます。

「今年２月に朴政権が誕生して以来、景気が一気に悪化した。釜山などの地方都市にホームレスがあふれ、治安がみるみる悪くなっている」

「３、４人の『日本人狩り』の若者たちが、バットなどを手にして街を徘徊（はいかい）している。見つかれば『竹島はどこの領土だ？』『慰安婦をどう思うんだ』と必ず絡んでくる。怖くて街を歩けない」

「レストランでも、日本人だと分かると店の態度が急に変わる。あげくに客の韓国人が議論を吹っかけてきて罵倒する。とても暮らせない。日本人の韓国脱出が始まっている」

（ZAKZAK“【スクープ最前線】韓国、末期症状　経済悪化で治安崩壊！　朴大統領の身辺に重大懸念”）

真偽のほどは不明ですが、韓国ではインフレが加速しており、外資系の金融機関が相次いで撤退していることもあり、韓国経済が壊滅的な状況にあることは事実のようです。

昨日の記事“【国際】韓国で戦後被害の訴えが加速、韓国国内の内輪もめに発展か？”でも書きましたが、第二次世界大戦の戦後賠償問題は韓国国内での内輪もめの火種になりうるものです。それに加えて国内の経済危機とあっては、国民の関心をなるべく国外にそらしたい、というのが政権の本音でしょう。しかし、衆参ともに自民党が与党となった現在、かつての民主党政権のようにねだればお金が出てくる、というわけにはいかないでしょう。

【ニュースソース】

韓国議員２０人が竹島上陸！？日韓関係悪化に追い打ちも
 ZAKZAK

韓国野党議員１２人竹島上陸
NHK

韓国、靖国神社参拝を警戒野党議員らは竹島を訪問
asahi.com

韓国・最大野党代表ら12人の国会議員団が竹島に上陸
 J-CASTニュース

韓国の最大野党「竹島上陸」に島根県が反発（島根県）
日テレNEWS24

外務省:韓国議員の竹島上陸に抗議
毎日新聞

韓国野党代表ら議員１２人が竹島上陸（島根県）
日テレNEWS24

韓国の最大野党代表、日本の領土である島根県の竹島に上陸
FNN

韓国与野党議員が竹島へ解放記念日を意識
MSN産経ニュース

政府、韓国に抗議野党議員の竹島上陸巡り
 日本経済新聞

韓国の野党議員らが竹島上陸外務省が抗議も…
テレビ朝日