ニュースを比較してみるブログ

世にあふれるニュースを報道のされ方を比較、掘り下げていきます。国際、政治、経済を主に取り上げています。やや右寄りの傾向あり。

【災害】東急東横線が落雷でストップ、ゲリラ豪雨で都心の交通に乱れ

東急東横線が23日午後4時半過ぎ、元住吉駅近くの車庫で停電があったとして運転見合わせを決定、渋谷―菊名間の上下線が運休しました。落雷による停電と見られています。23日午後7時35分ころに運転を再開。

東横線の他、多摩川線と池上線、東海道新幹線にも一部運休が出た模様。合計で約16万人の足に影響がでました。

 

関東地方は23日午後、南から湿った空気が入り込んで大気の状態が不安定になり、ところどころで積乱雲が発達し、局地的に猛烈な雨が降った。東京都内では1時間に約100ミリの雨量を記録、住宅などが浸水した。落雷もあり、停電が起きた。東急東横線の一部区間が約3時間にわたり運転できなくなるなど、交通機関にも影響が出た。

日経新聞

関東南部で23日午後、大気の状態が不安定になって雨雲が発達し、横浜市や川崎市などで局地的に雷を伴った非常に激しい雨となった。横浜、川崎両市で計約6千世帯が停電。東急東横線も停電のため運転を見合わせ、立ち往生した車両の乗客が線路上を歩いて近くの駅まで避難した。

(神奈川新聞)

 

都内ならびに神奈川県で強い集中豪雨となったようです。目黒区と世田谷区では1時間に100ミリの雨が降ったとみられ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表しています。

 

この情報は、大雨警報発表時に、現在の降雨がその地域にとって災害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量であることをお知らせするために発表するものです。お住まいの地域、あるいは隣接地域を名指ししてこの情報が発表されたときは、お住まいの地域で、あるいは、近くで災害の発生につながる事態が生じていることを意味しています。ご自分の身を守ることを第一に行動してください。

気象庁記録的短時間大雨情報”)

 

記録的短時間大雨情報とは、気象庁が解説している通り、災害につながる可能性のある大雨であることを知らせるものです。私自身は初めて聞いた言葉なのですが、昨日の豪雨はそれほどに強かったようです。

 

都内を流れる目黒川の水位が上昇し、「氾濫警戒情報」も出された。

(スポーツニッポン)

 

として川の氾濫警戒が出されたほどです。

 

私個人の印象ですが、昨年に比べて今年はゲリラ豪雨が多いように感じます。日中は猛暑になるほど腫れた後、夕方4時〜6時くらいの間に数十分程度の雷をともなう大雨がふるのです。先々週あたりは一週間のうち3〜4日は豪雨が降ったと記憶しています。

 

大雨の回数グラフ

 

「ゲリラ豪雨」にはまだ明確な定義がありませんが、一般的に直径10キロメートルから数10キロメートルの範囲内で、1時間に50ミリを超える雨の量を目安とされています。アメダスの観測が始まった1976年以降のデータによりますと(上グラフ)、1976年〜1986年で平均160回、1998年〜2009年で平均233回。グラフを眺めてもなんとなく分かるように、大雨の回数は年をおう毎に増加していることが分かります。

 

ゲリラ豪雨の増加の第一の原因はヒートアイランド現象であるとされています。

 

集中豪雨をもららす条件①と②に加えて、条件③(地面付近の暖かい空気の上昇による対流の発生)がヒートアイランド現象で起こりやすくなっており、それがゲリラ豪雨の増加に拍車をかけているとも言われています。
自動車やエアコンの室外機から出る排熱などが、狭い地域で集中して発生することで急激な上昇気流を引き起こし、都市部の上空における積乱雲の発達につながり、大雨をもたらすということなのです

(ゲリラ豪雨から身を守ろう!“ゲリラ豪雨の原因とメカニズム”)

 

ゲリラ豪雨は湿った空気が狭い範囲で急激に上昇し、短時間の間に上空で積乱雲をつくることで発生します。ヒートアイランド現象によって都心の気温が上昇、気温が上昇すると空気に含まれる水蒸気は増えるため、より多くの雨を降らせる要因となります。地球温暖化についてはまだ議論に決着がついていませんが、ヒートアイランド現象は確かに起こっている現象です。

 

戦後から高度成長期へと移り変わり、1960年代以降には建築基準法の緩和も相まって、都市部では続々と高層ビルが登場しました。
そして1990年以降には、横浜ランドマークタワーなど300メートルを超える建物の建設や都市整備の充実によって、都市の人工化は加速度を増していきました。
その結果、太陽熱を蓄えやすいコンクリート建造物や、水の蒸散を防ぐ舗装道路の激増、自動車や建物冷房による排熱量の増大が絡み合い、ヒートアイランド現象を引き起こすといわれています。

(自然の摂理から環境を考える“【気候シリーズ】ゲリラ豪雨はなぜ起こる?”)

 

急激な都市化によって近年見られるゲリラ豪雨のような環境の変動が発生しています。私個人としては、都市化によって利便性が向上したり、などの恩恵を受けているため都市化そのものを否定はしません。私の友人知人には「いっそのこと昔に戻してしまえば良いんだ」と語る人たちもいますが、私は反対です。むしろ今の環境にいかに適応していくか、に知恵をしぼる方が建設的と考えます。

 

ただ、最近の猛烈な湿気はどうにかしてほしいとは思いますが。

 

 

【ニュースソース】

東急東横線、落雷で閉じ込められた乗客を線路に
毎日放送 

東急東横線で停電 渋谷 - 菊名駅間の上下線で運転見合わせ
FNN 

東横線・渋谷―菊名で運転見合わせ 落雷のため
日本経済新聞 

横浜・川崎で激しい雨、6千世帯で停電/神奈川
カナロコ(神奈川新聞

東京都内など猛烈な雨 新幹線一時ストップ、東横線は停電
スポーツニッポン

ヘリ中継 ゲリラ豪雨都心混乱 東急線一部立ち往生
テレビ朝日

関東で猛烈な雨、交通に乱れ 住宅浸水や停電
日本経済新聞

落雷で東横線が立ち往生 乗客ら線路歩き最寄駅へ
テレビ朝日

東横線停電で立ち往生 乗客、線路脇歩いて駅へ
読売新聞