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【国際】米盗聴問題に新展開、欧州各国も盗聴に協力していた!?

独週刊誌シュピーゲルは7日、米国国家安全保障局(NSA)が米国内だけでなく友好関係にあるEU域内も盗聴の対象となっていたとされる問題で、情報を暴露した元CIA職員のエドワード・スノーデン氏がEU各国もこの盗聴に協力していた、と語ったことを報じました。

スノーデン氏が「EU各国もNSAの盗聴対象になっていた」と語ったと報じられたのは6月30日(【国際】NSA個人情報収集問題、EUも監視対象だったことが明らかに)。その報道を受けて欧州各国は不快感をあらわにし、米国に強硬に説明を求めていました。

 

ドイツなど欧州諸国の政府は、NSAによる欧州での情報傍受疑惑の発覚後、「友人の盗聴は容認できない」(メルケル独首相)などと米国への反発を強めてきた。

(読売新聞)

 

米国に対する外交カードとしてこの問題を取り扱おうという思惑だったのでしょうが、今回のシュピーゲルの記事が事実だとすれば、その思惑も大きく狂いそうです。

 

こうなってくると、スノーデン氏の当初の思惑とはまったく無関係のところで、欧州と米国の関係に亀裂を入れる、欧州内の政権批判勢力を強化する、中南米の反米勢力に勢いをつける、といった反米、反EU運動を盛り上げる狙いがあるようにも見えてきてしまいます。

当初、「スノーデン氏は中国のスパイなのではないか」といった憶測も飛びました。中国政府はもちろん否定しましたが、状況をみるとかなりグレーだと思われます。一方でスパイがこれだけ大きく報じられるようになると、スパイとしての価値はなくなりますが、逆にその存在を利用して各種メディアを使った情報操作が行われているようにも見えます。

 

今回のシュピーゲルの報道が事実か否かとは全く別に、この報道が米国と欧州各国との関係、欧州各国の政権運営などに大きな影響を与えるのは間違いないでしょう。

 

もちろん、シュピーゲルがどれだけ信頼に値するメディアなのか、というところも考慮する必要がありますが。

 

 

【ニュースソース】

欧州覆う米への不快感 元CIA職員の告白に衝撃
世界日報

欧州各国もスパイ活動=「NSAと結託」と元CIA職員-独誌
時事通信

情報監視、西欧も米と連携…スノーデン容疑者
読売新聞

米盗聴、欧州側も協力 独誌が元職員証言報道
47NEWS