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【ビジネス】NEC PC社長にレノボのラピン氏就任、名実ともに「売却」

NECパーソナルコンピュータ株式会社(NEC PC)とレノボ・ジャパン株式会社(レノボ)は18日、持ち株会社の会長ロードリック・ラピン氏が両社社長に就任することを発表しました。今月28日付けで就任となります。NEC PCの高塚社長は社長職を退任しますが、相談役に着任する予定です。

NEC PCとレノボ・ジャパンは2011年7月に合弁会社Lenovo NEC Holding B.V.を発足、レノボが51%、NECが49%の出資比率でした。これをもってNECのパソコン部門が事実上、レノボに売却された形となっていましたが、NECの高塚氏がNEC PCの社長を勤めていたため、経営権が完全にレノボに移っているわけではありませんでした。

今回のラピン氏の社長就任により、NECのPC部門は名実ともにレノボに売却された形となります。

 

今回の人事についてラピン氏は「日本市場における戦略をグループ全体で包括的に立案し、迅速な意思決定と効率的なマネジメントが可能となる。こうした経営のスピードアップにより、PC市場でのリーダの地位を強化し、さらにタブレットを含めた『PC+(プラス)』市場においてもNECレノボ・ジャパングループのシェア拡大を図っていく」とコメントしている。(朝日新聞)

 

NECPCの社長をレノボ・グループ出身のラピン氏が務めることにより、“NECらしさ”が失われるのではとの懸念もある。これについては「NECPCの商品は国内市場で25%ほどのシェアを獲得しており、“NECらしさ”を失うことは絶対にない」(NECPC広報)と説明する。NECブランドの商品やNECPCという企業の消滅もないという。日経新聞

 

各紙が報じているように、ラピン氏はNEC PCそのものが消滅するわけではない、としています。日本ではまだまだNECブランドは根強くあり、中国のメーカーであるレノボのPCには「安いが壊れやすくサポートが悪い」というあまり良いイメージがありません。そのため、強硬な買収策をとるよりも、ブランドイメージや販売チャネル、従来の顧客層を維持しつつ、じわじわと経営権を掌握していく形の方が賢い戦略だといえるでしょう。もしかしたらすでに、看板はNEC PCでも会社を動かしているのはレノボなのかもしれません。

 

 

【ニュースソース】

NEC PCとレノボ、持ち株会社会長のロードリック・ラピン氏が社長に
クラウド Watch

R・ラピン氏、レノボ・ジャパンとNECパーソナルコンピュータの社長に就任
RBB Today

NEC/レノボ、グループ持ち株会社会長のラピン氏が両社の社長を兼任へ
PC Watch

NEC レノボ・ジャパングループが経営をワントップ化、グループ3社の社長を1人が兼任
ITpro

NEC PCとレノボが社長交代--ロードリック・ラピン氏が就任
朝日新聞

レノボ出身者が社長に NECPC、名実共に「売却」
朝日新聞

ロードリック・ラピン氏がレノボ・ジャパン社長に復帰、NECパーソナルコンピュータ社長を兼務
朝日新聞

ラピン氏が事業会社社長を兼務 レノボNECホールディングス
日本経済新聞

NEC PCとレノボ・ジャパンが社長交代、ロードリック・ラピン氏が就任
ITmedia

NECパーソナルコンピュータとレノボ・ジャパン、ともに新社長R・ラピン氏就任へ
マイナビニュース

レノボNEC、ラピン会長が両事業会社社長を兼務へ
ロイター

NECパーソナルコンピュータとレノボ・ジャパン、社長にロードリック・ラピン氏
日刊工業新聞

NECとレノボ、国内PC経営トップ統一 タブレット端末事業強化も
SankeiBiz

「攻めの経営をする」、NECPCとレノボが同時に社長交代
日本経済新聞