ニュースを比較してみるブログ

世にあふれるニュースを報道のされ方を比較、掘り下げていきます。国際、政治、経済を主に取り上げています。やや右寄りの傾向あり。

【ビジネス】シェールガスで世界の天然ガス産出量が1.5倍に

米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は10日、世界のシェールガス埋蔵量を推計しすべて開発されれば天然ガスの産出量は約1.5倍になる、との試算を発表しました。シェールガスの埋蔵量は7299兆立方フィート、うち60%を中国とアルゼンチン、アルジェリア、米国、カナダ、メキシコの6カ国で占めています。

 

今回の報告書では、中東やカスピ海沿岸など豊富な埋蔵量があると期待されている地域は対象外。今後の調査で総量がさらに増える可能性がある。日経新聞

 

日経新聞が報じているように、今回の調査結果には一部地域が含まれていないため、今後さらに埋蔵量は増える可能性があるようです。また、「現在の技術で採掘可能な」という条件がついているため、今後の技術革新次第では、さらに採掘可能な埋蔵量は増える可能性もあります。

※ここは原油埋蔵量と同じです。たしか20年ほど前に「石油は後20〜30年で枯渇する!」と騒がれましたが、20年たった今でもまだ原油は枯渇していません。原油価格をつり上げたい産油国の狙いもありますが、20年の間に採掘技術が進歩したため、採掘可能な原油が増えているのです。そのため、「枯渇する!」といいながら、いまだに原油は枯渇していないのです。

 

シェールガス革命」に湧く世界ですが、一方でこうした動きに警告を発する動きもあります。

 

これまでは、資金を安く調達することが可能だったので、採算性を無視して土地を確保してきた。しかしガス価格が低いために、新規投資は難しい(千立方フィート当たり4.5ドルを超えないといけない)。カナダでも同様の状況にある。全米での生産量が維持されているので、価格は当面上がらないだろう。
この数年、世界のエネルギー面での投資は、北米のシェールに集まっていたが、今や関心は再び北米以外に向けられつつある。最近のエネルギー面での大型鉱床発見は天然ガスに集中しているので、Royal Dutch Shell、Exxon Mobil等のメジャーもガスに関心を向けている。メジャーはガス田を押さえることで、資産額を維持しようとしている。(WEDGE Infinity シェールガス革命の行方 採算性と可採埋蔵量に対する疑問

 

このブログでも以前に紹介しましたが、シェールガスの採掘は非常に難しくコストのかかる技術でもあります。「採算がとれるようになった」というのは、多額の投資マネーがシェールガス関連に流れ込んだからでもあります。

 

すでにシェールガス関連の投資で詐欺事件が発生しているように、シェールガス革命は必ずしも良い側面ばかりがあるわけではありません。冷静に状況を見据えるべきだと、私は考えます。

 

 

【ニュースソース】

ロシア シェールオイル埋蔵量で世界一
VOR ロシアの声

シェールガス、新型が世界32% 米試算
中日新聞

シェールガス、天然ガスの世界埋蔵量の32% 米試算、最大は中国
MSN産経ニュース

米EIAが世界のシェールオイル可採埋蔵量を初公表、原油資源11%増
ロイター

世界の天然ガス「今の1.5倍に」
NHK

シェール 世界 の 天然 資源 47 % 増える
AFPBB News

世界42カ国で3450億バレル
日本経済新聞