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【科学技術】火星往復で浴びる放射線量は生涯限度を超えるおそれ、NASA発表

福島原発の放射線に関するニュースの後にすばらしいタイミングで「有人宇宙飛行における放射線の影響」に関するニュースです。

地球から火星に有人飛行した場合、その道中だけで生涯に浴びる放射線量の限度を超えるおそれがある、という調査報告が30日、アメリカの科学雑誌「サイエンス」に掲載されました。この報告はNASAの無人火星探査機が測定した放射線量をもとにしたもの。宇宙飛行士の積算被曝量を約660ミリシーベルトと推計しており、NASAが宇宙飛行士の生涯限度として設定している800〜1200ミリシーベルトの半分以上を一度の飛行で浴びてしまうことになります。つまり、一度火星まで往復した飛行士は二度と火星へは行けないことになってしまいます。

 

NASAの専門家によると、被爆の原因となる放射線の大部分を占める銀河宇宙線は、完全に遮断しようとすれば厚さ数メートルもの隔壁が必要になり、重すぎて宇宙船には乗せられない。また、太陽フレアやコロナ質量放出といった太陽活動によって生じる太陽エネルギー粒子線も問題になる。(CNN)

 

NASAは2030年代に人類を火星に送り込む計画を立てていますが、今回の調査結果を受け、宇宙放射線を遮断する技術の早期開発が求められることになりそうです。

 

 

【ニュースソース】

NASA の専門家「火星への飛行は致死的結果をもたらすガンの原因に」
VOR ロシアの声

火星旅行での放射線被ばく量、生涯上限超える可能性
AFPBB News

有人火星飛行したら大量宇宙放射線浴びる? NASA
テレビ朝日

有人火星飛行、多量の放射線=往復で生涯許容限度-NASA
時事通信

火星の旅、許容限度に近い放射線 NASAが分析
47NEWS

火星への旅、生涯の被ばく量限度超える可能性=NASA
ロイター

火星探査ミッションで放射線計測 有人計画に活用
アストロアーツ

火星往復で浴びる放射線、生涯限度超える恐れ
CNN Japan