【国際】スウェーデンで暴動、「移民大国」のひずみ露呈
北欧のスウェーデンで若者を中心とした暴動が発生している、とのニュースです。
ストックホルム郊外の移民が8割を占めるヒュースビー地区で19日夜、暴動が始まりました。きっかけはなたを手にした地元住民が警察官に射殺されたことだとみられています。これが警官による人種差別などを訴える若者の間でくすぶっていた不満や怒りを引き起こし、暴動に発展したようです。
スウェーデンというと、日本人にとっては「福祉国家」のイメージが強いのではないでしょうか。税金は高いが福祉が充実しており老後の心配はない、というイメージがあり、超高齢化を迎える日本が手本にすべき国、としてしばしば取り上げられています。
一方で、スウェーデンは多数の移民を受け入れる「移民大国」でもあります。今回の暴動は移民大国のひずみが原因となったようです。
移民を積極的に受け入れる「寛容政策」で知られるスウェーデンは、欧州の多文化主義のモデルとされるが、移民の高い失業率や差別への不満を背景に暴動が頻発。国民の反移民感情も高まり、ひずみが露呈している。
(中略)
欧州の移民政策に詳しいロンドンのシンクタンク「戦略対話研究所」のラマリンガム氏は「スウェーデンは欧州の寛容政策の要とみられてきたが人種問題が水面下に隠され、政治家は議論を避けてきた。イスラムの若者たちとの関係に苦労してきた英仏の歴史に学ぶべきだ」と話している。(東京新聞)
たしかに福祉が充実していることは、超高齢化を迎える日本国民にとっては魅力的に写るでしょう。しかし、高水準の福祉を維持するためのコストがどこから支払われているのか、その現実を直視しなければなりません。単純に「北欧をモデルに」というのは無為無策です。
【ニュースソース】
スウェーデン暴動、5夜連続 移民問題浮き彫りに
AFPBB New
「移民の町」で暴動=6日目突入、失業・差別背景に-スウェーデン
時事通信
連夜の暴動 多文化主義の優等生 移民問題きしむスウェーデン
東京新聞
スウェーデン暴動収束せず、5夜連続 29人逮捕 警官増強
CNN Japan
スウェーデンの暴動6夜連続に ストックホルム郊外
サーチナニュース